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続・ヒメジャゴケの観察記録

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苔類とツノゴケ類には弾糸と呼ばれるモシャモシャの糸状のものが、胞子とともにサクの中に納まっています。
大気中の湿度の変化に対して敏感に反応して伸縮する動きは、胞子をはじき飛ばすのに一役買う。

ぱっと見は、ただの糸状ですが、顕微鏡下では見事な螺旋模様でこれまた見とれてしまうのです。
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僅かな水分で、たちまち雌器床内のサクから胞子と弾糸がみるみる飛び出て来てしまいました。

1982年?!北川尚史氏の「ヒメジャゴケの研究」によれば、
邦産のコケの中では最も古く(約200年前)新種として記載されているそうです。
『苔類としては例外的な極めて特異的な性質を持つ興味深い種』としており、
その特異な性質のひとつにヒメジャならではの弾糸があります。

ヒメジャゴケの一個のサク中には約1500個の胞子と3000~4000個の弾糸が入っているそうです。
胞子よりも弾糸のほうが2~3倍多いわけです。
上↑の写真をみても確かに、弾糸の方が多い印象を受けます。

P4094257_20140414224414f68.jpg

しかしながら、苔類の一個のサク中の胞子数は一般に弾糸の4倍以上、ゼニゴケにいたっては理論的に128倍もの数になるそうです。なので、胞子の数がこうも圧倒的に弾糸よりも少数になる特徴をもつコケは、実に異例だということです。

また、苔類、ツノゴケ類の弾糸は一般的にらせん肥厚が左巻きだそうですが、
ジャゴケ属のみ、稀に右巻きの弾糸が生じるとの記述もあります。
弾糸の形や大きさ、肥厚の数や走行方向での多様性もジャゴケ属特有の稀有な特徴らしいのですが、
右巻きの弾糸は、300個前後に一個の割合で生じ、比較的ずんぐりした形のものに生じるようです。

これはぜひとも見たい!
早速探してみました。

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3つあるうちの一番左。
右巻きらしきものを発見!たしかに、ずんぐりむっくりな形です。

一見平凡な印象を与えるこのヒメジャゴケは、きわめて特異な性質をもつ興味深い種。
と記述されておりますが、たしかにコケ友内でもあまり話題に上らないような種であり、
観察会などでもじっくり観る人はあまりいない種です。
私はたまたま我家がヒメジャ天国ということもあって、とても見近でつい肩入れしてしまいたくなるのですが、
一年を通して変化が大きく、どの時期にも見応えがあるヒメジャゴケは、とっても観察意欲が湧き続ける種だな〜と今年は改めて思ったのでした。


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よ2

Author:よ2
地味で共感を得難い、コケの魅力に取り憑かれ、観察や写真を撮りにでかけ、コケグッズを集めたり、つくったりの日々。コケ一色の毎日を綴るコケブログです。http://kokeiro.com

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