顕微鏡(※2/28追記アリ)

注)下記内容は締め切り終了しました。

昨日は、オカモス関東支部にて顕微鏡観察会を行ったのですが、

※オカモス........岡山コケの会というコケの愛好家が集まる会。全国に会員がおり、アマチュア向きだが研究者の多くも在籍、顧問をしているため、コケ好きならば入っておいて損はない会。年2回会報誌発行。

その内容はまた後日で、取り急ぎお知らせデス。
まずは、オカモス会員へのメールでも告知したばかりなのですが、
ここを見に来てくださったマニアックな方にもお知らせいたします。

★★★

関東支部の顧問をしてくださっている木口先生が勤めていらっしゃる高校の理科室には、
買い換えたために行き場を失った古い生物顕微鏡が沢山あります。
古いタイプなので、ミラー式で単眼ではありますが、なんとケースつき!
これらをコケ好きな方達のために、一挙に大放出してくれるそうです。
送料のみ着払いでご負担ください。

コケを始めてしばらくは、平凡社の図鑑も保育者の図鑑も価格が高すぎるし、専門的過ぎるので
「ま、とりあえずいいかなあ」と思ったりします。
顕微鏡に至っては、「あれば嬉しいけど、高いし、そこまではなあ。。。」なんて思ったりもします。

ところが、この二つの図鑑が手元に無いと同定はまず不可能だということにすぐ気がつきます。
そして、図鑑を手にしたところで、顕微鏡が無いと話しにならないことにも、すぐ気がついてしまいます。

実体顕微鏡レベルでは、ルーペや高機能マクロレンズのデジカメでカバーできなくも無いのですが、
胞子のなんたらや、細胞のカタチ、大きさ、細胞壁の具合、パピラ。。。。。etc..
なんやかんやは、もう顕微鏡が無いとお手あげ状態。

以前、同定したいのに顕微鏡がなくてもどかしい状態を打破すべく、
今あるもので、どうにかならんか、試行錯誤ジタバタした事があるけれども、
その時にここでいただいたコメントは、やはり「顕微鏡を買ったらいかがですか」というアドバイス。
とはいえ、そればっかりは、ポイと出せる金額でないので、図鑑のように決断できずにいたものです。

顕微鏡も図鑑もあらゆる環境が揃っても、なおも同定できぬ難しさに唸る日々なので、
何も揃ってないのに、同定しようとしていたかつての自分を思うと、
やはり今の私なら「つべこべ言わずに顕微鏡を手に入れろ」と言うかもしれません。

そんなわけで、ずっと悶々とされていた方には朗報ですね!
まずは、コチラで同定のイロハを実践してみて、
ゆくゆくはさらに使いやすい顕微鏡を揃えていかれてはいかがでしょうか。

台数に結構余裕がありますが、先生の作業上の都合で今年の3月中旬までの申し出にしてください。
先着順なので、お申し出の時点で残数を超えていた場合はご了承くださいませ。

木口先生への連絡先→ gu9876jp★yahoo.co.jp(★をアットマークに変えてください)


※2/28追記:申し込み多数により終了しました。
すでにご連絡いただいた方で、まだ先生から返事が来ていない方は、
予定数をオーバーしている可能性もありますが、その時はご了承ください。
そして対応に追われているようなので、連絡までもう少々お待ち下さいませ。

P2210583.jpg





観察会のお知らせ

世話人をしています岡山コケの会関東支部にて、
以下の観察会を計画しました。
会員でなくても受け付けることにしましたので、
ご興味ありましたら是非ご検討ください。

______________________


【観察会のお知らせ】

~顕微鏡によるコケの観察会~ 

●開催日:2016年 2月21日(日)

●開催場所:埼玉県立庄和高等学校
http://www.showa-h.spec.ed.jp/?page_id=35
●講師:木口博史 氏(オカモス関東顧問)

●集合:10時頃 ( 最寄り駅: 南桜井または春日部からバス「庄和高校」下車すぐ)
●解散:15時頃を予定
※ 車でのお越しも可能です(校内駐車場有り)

●対象:コケ観察、顕微鏡観察の初心者

●参加費用:一人500円
※ご夫婦、お子さんとで参加される場合は一組で。
※ 小学生以下は保護者同伴の上、ご参加ください。
    
●持ち物:標本、お弁当、ルーペ、筆記用具
持っている方は: 平凡社、保育社の図鑑などあると良いでしょう。
※現地で採集もできます。

●お申込み:関東支部専用アドレスokamoss_kantou@yahoo.co.jp 担当 吉田宛 まで。

 ①名前、②連絡先(メルアド、携帯電話の番号)をご記入の上、上記アドレスまでお申し込みください。
 ※ご家族以外で、お連れの方がいらっしゃる方は、その方のお名前と連絡先も付けてください(必須)。
この機会に何か教えてもらいたい事や事前に要望などありましたら、一緒に御記載ください。

_____

寒い時期なので、暖かい室内でのんびり顕微鏡観察をしたいと思います。
近くに公園や田んぼもありますので採集もできます。
蘚苔類を顕微鏡で見た事がない方、同定をしてみたい方、お手持ちに不明の標本をお持ちの方、
ぜひこの機会にご参加ください。


▪︎
よほど皆様の都合と合わない日程なのか、
久しぶりだからなのか、
寒い時期だからなのか、
前日にカハクの講座があるからなのか
そもそも需要がないからなのか?!
よくわかりませんが、いつもと打って変わって応募がきません。。あれ〜。
「歩く平凡社図鑑」との異名を持つ先生を独り占めできる良い機会かもしれませんし、
実体と生物と顕微鏡を一人2台づつ用意なので、
色々自由に見ることができるかと思いますよ。






神秘のヒカリ

ホイアンから、こちらも路線バスで1時間弱ほど揺られて向かうは「五行山」

PC250556.jpg

ここは、近年目覚ましく都市化・リゾート化されているダナンとホイアンの中間ほどにある場所で、
「マーブルマウンテン」とも呼ばれている大理石でできた山なのです。

PC250558.jpg

PC250566.jpg
トレッキングコースとして整備されており、所々に洞窟や鍾乳洞に安置されている仏像を探検するように拝めるのです。
五行山は5つの連山からなり、
金、木、水、火、土の宇宙を構成すると言われている5つの要素がそれぞれの山に名づけられています。

PC250587.jpg

パワースポットと呼ばれるだけあり、あちこちで神秘的な光景。

PC250586.jpg

PC250585.jpg

PC250584.jpg

天井に開いた穴からは、光のカーテンが降り注いで仏さまを照らし美しい光景が圧巻なのですが、
この穴は、ベトナム戦争でアメリカ軍の空爆により空いてしまったものによる皮肉な結果。
わずか40年前に、この場所が最激戦地だったとはとても思えません。

PC250639_201601091551241a8.jpg

PC250635.jpg

運動靴でライトを持参していないと、
見えない、登れない、というちょっとアドベンチャーな場所も。
本来は、こういったトレッキングや神聖な景色を見たいな、という目的で来たのでした。

そもそも、今回の旅先がベトナムに決まったものの、
私的に「コケっぽさ」のカケラも感じられる要素がなかったので、なにも期待していなかったのです。
それまで、チェンマイでは蘚苔林、カンボジアでは遺産と地衣類のコラボを十分に堪能してきたので、
多少の「ご当地苔」を味わえれば、と思っていたのですが、
滞在中に可能な行動範囲内には、目ぼしい場所がなかったのです。
そこで、すっかりやる気ない中の候補地として提案したのが、ココだったのです。

ところが、
五行山も半分ほどを進むと葉状体苔類が目につく。
riccia属が最初に目につき、続いて見えたマットは「ヒメジャか。。??」
ところが、近づくとどうも見慣れない雰囲気。

PC250599.jpg

PC250611.jpg
ルーペで見ると、ますます見覚えがない。
まず、薄すぎる。そして穴(気室)が大きい!

うーむ。なんだろう。
アウェイな場所で、図鑑もないし見慣れないコケの正体なんて私にわかるはずもない。
と、潔く諦めて進んでいたのですが、
どうしても、進む先々で目に入ってきて仕方ない!

しかも

PC250618.jpeg

しかも
PC250620.jpg

あれ、光ってない?

PC250623.jpg

光ってるでしょ!

ここでやっと「ヒカリゼニゴケ?!」とピンと来たのでした。

遡ること2012年、
蘚苔類学会の北海道大会で「ヒカリゼニゴケが54年ぶりに再発見された」という発表がありました。
実際は、ヒカリゼニゴケ科ヒカリゼニゴケ属になるため、
ゼニゴケの仲間になるわけではないのですが、
「ゼニゴケにも光るタイプがあるのか!」と印象的だったのが記憶に新しいのです。

日本国内では、熊本県の石灰洞のみで確認されていたが、この場所の一部が崩落してしまい、
その後の度重なる調査でも発見されず、2007年には絶滅種に指定されていたそうです。
そのため、自生の姿を拝める機会はないも同然となるレアなコケ。

「蘚苔類研究 第11巻 第5号 2015年8月」に掲載されている古木先生の「新・コケ百選」によると、
東南アジアには多いとのことで、五行山は石灰岩にあたるので、
これはますます疑っても良いのでは?と期待も募ります。
ただ、ヒメジャゴケも反射して光り、
未熟なヒメジャの葉状体は専門家も間違えるほどよく似ている。とも記載されています。

ヒメジャに関しては、1年中凝視する日々なので、
さすがにどう見てもヒメジャゴケには見えない。
先生に伺ってみたところ「ヒカリゼニゴケ属ですね」とのこと。
しかし胞子がなければ「それ以上は、まずわからない」とも。

見たものが仮にヒメジャゴケだったとしても、正直どっちでもよかったのかもしれません(笑)
見た目の違いや光具合など、
今まで見たことがない状態を確認したことになるので(あらゆるヒメジャを網羅したい!)、
それもまたラッキー♪と。

「光った光った!」と騒いで、
他の外国人に怪しまれないよう(一部の人に怪しまれた)
角度を変えて見物していたのですが、「光る」といっても
通常にルートを歩いている限りでは、ほぼノーマルモードなのです。
たぶん、ずっと目で追いながら歩いていたおかげで、角度の奇跡を体感できたのかなと思います。
こうして、ヒカリゼニゴケで頭がいっぱいの中、年末を迎え年を越しました。

すっかり苔類づいている昨今です。

PC250641.jpg

これが

PC250642.jpg

これです(わかるかな?)

五行山は、神秘的な光が降り注ぐパワースポットとして今やダナンの顔ですが、
密かに、人知れず、そっと光を放つ隠れたコケスポットでもあったのでした。

ちなみに、チェンマイでも同じコケを見て「なんだこれ!」と疑問に思っていたことを帰宅後思い出しました。
あの時は光ってもいなかったし、全くわからずでしたが、
まさか、すでに見ていたとは!

「関係ない!と言いつつ、やっぱりコケの名前を知りたい」というのは、
こういう事態を防ぐためでもあるのだよな〜とつくづく。

1

2
(2011年8月雨季のワット・ウーモンにて)

ウキゴケ!

PA319470.jpg

わーい!わーい!なモノを採集物から発見しました。

ウキゴケの胞子体。

カヅノゴケ(鹿角苔)とも言われ、アクアリウム界でとても人気があるコケです。
水中モノと陸上モノと。

こんな細いカラダで、どうやって胞子体をつくるんだろう?とずっと気になっていたのですが、
自分の家で育てているウキゴケに怪しい兆候がでることもなく、
図鑑などでも詳しく書かれておらず、
野外で特に見つけるコトもなく、今日まで至っておりましたが、
先日、採集した陸上型ウキゴケの中から発見できたのです。

そもそも、こんな風に裏返さないとわからないのですねえ。

PA319462.jpg

ここ最近は、要領も記憶力も悪いのだから、
身近なコケを一種、ないし一属に絞って集中観察するようにしています。
去年は、主にヒメジャゴケ。
今年は、ウキゴケ属。ハタケゴケの類をじっくり見ることにしており、
下半期は、他に気になるコケがあっても、ぐっとこらえてここに集中。。

「ハタケゴケ」とされていたものは、最近さらに4種に分類されていたりするし、
この「ウキゴケ」自体も平凡社の図鑑までは一種の掲載ですが、
新しい検索表では、ミゾウキゴケ、ホソバウキゴケ、ウキゴケと3種類になっていたりする。
手元には、3箇所分のウキゴケがあるけれども、それらがこの3種類のどれにあたるのかは、
いまいち判別がつかず、わからない。

イチョウウキゴケでさえも、実は2種類あるのでは?なんて興味深い話までちょうど出てきて、
コケ友達と、ハタケゴケの話で多いに盛り上がるのが楽しい最近。

そして、ふっと「苔類だらけじゃん。。」と気づくのです。

コケの同定について徒然3

PA260389.jpg

どこで入手したチラシか覚えていないが、手にした時から行くと決めていた展示。

神奈川県立 生命の星・地球博物館にて開催されている企画展です。
生き物を描く サイエンスのための細密画描画


この博物館は、蘚苔類の模型が展示されているので以前よりチェックはしていましたが、
遠いので何年も持ち越しに。
でもこの展示も、ぐずぐずしている間にもうすぐ終わりなので、今度こそ急がなければ!

▪︎

コケの同定をする際に、今まで写真を都度撮って保存しておく事や、メモをすることなどはしていたのですが、
あまりスケッチに力は入れてませんでした。

今年に入って「丁寧な観察。同定への心構え見直し」という目標を掲げて、
その秘訣そうなポイントにはどうやら”スケッチが大事そう”
と、再認識してからは、行く先行く先でスケッチネタに出くわす今年。

「学生にはまず最初にひたすらコケのスケッチをさせる」とはコケフォレー時に聞いたM先生からの話。
コケと紙と何往復も行き来しながら、見たものをそのまま描く練習。

この「そのまま描く重要性」に関しては、高知の牧野植物園で見た「太田洋愛展」でも語られていました。
牧野植物園

日本のボタニカルアートの先駆者・太田洋愛は、牧野博士が原点。
牧野博士が「精密ヲ要ス」とした植物図が現在にどのように受け継がれているのか、といった視点の展示。

◎陽光が感じられる絵を描きなさい
◎ボタニカルアートは構図が命
・メリハリある線を描く事が大事
◎目の前の植物を細部まで観察しながら描きなさい
・葉の先端に命がある
◎植物と同じ大きさに描く事を遵守する
・上達の秘訣はただひとつ、数多く描く事だけ
・身の回りにある見慣れた植物から描く
・植物の先生が一目みて、何の植物であるかわかる絵でなければならない

これらは、太田氏が牧野博士から受けた教えの最重要項目なようですが、
◎の内容は、私が習っていた(今年は1度しか行けていない。。)植物画教室の先生も毎回言っていた言葉。
ボタニカルアートにおいてのポイントですが、同定力アップのためのスケッチ術にも生かせるこの姿勢。

そんなこんなで、今年は夏以降は実際に丁寧にスケッチをしながら作業をするようにしています。
一種にかかる時間と手間が倍増し、ゆっくりゆっくりペース。
でも極端な例で、1年で100種の採集・同定をしても、別のフィールドで全く生かせないのなら(つまり忘れる)、1年で10種しか記録に残せなかったとしても、確実に身につけていった方が、10年後の差は大きそう。

というわけで、10月頭にどかんと体調をくずして体を甘やかしている間に、
すっかり10月が終わってしまいそうなので、「生き物を描く」展には近日中に行かねばなりません!




Pagination

Utility

プロフィール

よ2

Author:よ2
地味で共感を得難い、コケの魅力に取り憑かれ、観察や写真を撮りにでかけ、コケグッズを集めたり、つくったりの日々。コケ一色の毎日を綴るコケブログです。http://kokeiro.com